どーも元生活保護受給者です。今はAmazon倉庫で軽作業アルバイトをして生きています。フリーターです。
倉庫にはたくさん、本当にたくさんの人がいます。入れ替わりが早く、年齢層もまちまちで、二十代前半の人もいれば五十代の人もいます。女性比率も高めです。自分に合わないと思ったら即辞めていく人もいます。いきなり来なくなるバックラーの人もいます。
本当に、たくさんの人がいます。
働き始めて半年ほど経ちましたが、もうすでに100人以上の人と知り合ったかもしれません。黙々淡々と作業しているのであまり話はしませんけどね。
「フリーターやってる人ってこんなに多いんだなぁ」
と、会社員時代には考えることもなかった一つの現実を垣間見ました。みなそれぞれ様々な事情を抱えて生きているのでしょう。私と同じです。
でも、そんな人達の中にもいくつかの共通意識があるようで。
「生活保護はさすがにありえねぇよな」
どうやら生活保護は、フリーターの方々にとても馬鹿にされているようなのです。見下されてる、って感じかも。
何故でしょうね。プライドでしょうか。私も以前はあったかもしれません。「人として、社会人として、生活保護だけはありえない」みたいな。
一度受給者を経験した今は、バカだとも浅はかだとも思いませんが「もったいない」とは思います。
特に高齢の方がいまだにアルバイトをして生きているのを見るとそう思います。
アルバイトの収入って、やっぱり少ないのです。例えばスーパーのパートさんなんかは月5万いったらいいくらいの収入ですよね。コンビニとかでも最低賃金より少し高いくらいだし、いまだに時給1000円以上ってそんなにありません。特に田舎はそうでしょう。
ざっくり、時給1000円で仮計算してみましょう。
一日8時間で8000円。週5日、月20日計算で月16万円。そこから税金や年金を3万ほど引かれると手取り額は13万円ほどとなります。
これが多いか少ないかは人それぞれとして、生活保護受給費は11〜12万です。なので時給1000円と比べたらほとんど大差ないんですよね。
時給1000円ですら、受給費よりほんの少し高い程度のお金しか稼げない。
簡単なアルバイトでは時給1000円すらなかなかありませんし、ほとんどのアルバイトでは受給費未満の収入しか得られないでしょう。
じゃあダブルワークすればいいか、というとそういうわけでもないですよね。そのぶん時間と体力を大幅に削ることになります。
さらに住民税や医療費負担等がゼロになることなどを考えれば、少なくとも高齢者はフリーターより生活保護を選んだほうが安心安定なんじゃないかと思うのです。税金のムダ遣いだとかそういう感情論は置いといて、今ある制度を有効活用するなら生活保護が最適解なんじゃないかな、と。
ちなみに、私はバイト先で自分が生活保護を受けていたことを話したことはありません。話す必要もないですし、多少なりともポジティブな意見が多いならまだしも、ネガティブ意見が多い環境でさらす情報ではありませんからね。自慢にも自虐にもなりません。
ここまで高齢者の話をしてきましたが、特に生活保護をバカにしているのは「30〜40代の男性フリーター」の方々でした。
そう考えてみると、やっぱりプライドなのかな。あとは「楽して稼ぐ」ことに嫉妬心があるのか。これは私も生活保護を受ける前に強く持っていた感情なのでよく分かります。特にユーチューバーやVTuberに対して持っちゃうんですよね。
自分はこんなにキツイ思いをして頑張っているのに、他のやつは楽して自分よりお金を稼ぐなんてズルい。ありえない。みたいな。別に楽して稼いでるわけじゃないのにね(笑)困ったことです。
少し話を変えます。
倉庫で働いている人達のうち、ある程度仲良くなった方には「今までどんな仕事をしてきたか」を聞くようにしています。今後の参考にもなりますし。
今のところ倉庫業、軽作業、道路の交通整備、警備員が大多数を占めています。倉庫ではフォークリフトをやってたって方もいますね。フォークは一週間もあれば乗れるようになりますし時給も上がるので人気なんだとか。
まぁそれはさておき。
上記職種って、いずれも年齢とともにキツくなるものばかりなんですよね。そしていずれもスキル不問で、経験・経歴を重ねても給料が上がらないお仕事です。その場しのぎであって、将来性はありません。断定できます。
それならば、きっぱりとやめてしまって、20〜40代の若いうちでも可能なら生活保護を受け、その間に勉強してスキルを身につけて将来性のある仕事を探すのも一つの手なのではないでしょうか。
30代だろうが40代だろうが死ぬまで生き続けるわけなので将来のことを考える立場にあることは変わりませんし、ひたすらアルバイトして酒のんで女遊びして高齢になっていくというのは非現実すぎやしないかと思うのです。今を全力で楽しんで生きている気はしますけどね。太く短いようで普通に細い。
家庭環境や家族関係などで生活保護が受けられない・申請が通らない方もいるでしょうが、選択肢の1つとして検討できる制度だと思うんですよね。
まぁ、生活保護辞めてアルバイトしてる私が言えることじゃないのかも知れませんけどね(笑)
まぁ私の場合はIT系のスキルや資格がありますし?(そっちの仕事は一切探してないけど)。生活保護になったのもうつ病が関係してましたからね。辞めたかったのはうつ病からの卒業の意味もかねてましたし。
ともかく、結論として言いたいのは「フリーターの方々、生活保護をバカにするのではなく、検討してみては?」ということです。フリーターも生活保護もそんな変わらないし、フリーターの日々に不安やストレスを抱えて生きていくくらいなら一度受給者になったほうが気楽になれますよ。経験者の私が言うので間違いありません。
別にずっと生活保護で生きていこうってわけでもないので、一つ、腰を落ち着けてチャンスを得るための準備期間だと思えば有意義に感じられるかと。すでに底辺であるフリーターから、もう一歩、落ちてみるだけです。
以上、元受給者の戯言でした。