小説や映画、ドラマ、漫画、アニメなどを見て気づいてしまったことがあります。「感動モノの三原則」です。
私は物語の書き手ではなく単純な読者・視聴者ですが、その立場であるからこそ気づくこともあります。
今回はそんなお話。
感動モノの三原則
ずはり、この3つです。
- 病気
- 生死
- 別れ/再会
3大テーマとも言えますね。
この3つのうちどれか1つ、もしくは複数が入っていればもれなく「感動モノ」は作れます。この3つをどう表現するか、それが作り手の力量によるところなのです。
今あなたが印象に残っている「感動モノ」を思い出してみてください。上記3つのいずれかが入っていませんか?
むしろ探してみてください。上記3つが入っていない感動モノはありますか?(あったら教えてプリーズ)。
感動モノとして有名な作品には必ず上記3つのどれかが入っているのです。
- 主人公やそれに準ずる者が病気になった(その後治っても亡くなっても感動になる)
- 物語に関する者の生き死に(たいてい感動モノになる。敵が死ぬとかなら感動モノ以外にも出来る)
- 主人公と相方、仲間などとの別れ・再会(もれなく感動モノ。青春系や切ない系感動モノはこれが多い)
「病気で亡くなり永遠の別れになった」なんて物語はすべてを網羅してますね。まず泣けるでしょう。
スポーツの大会で優勝して感動した、登山などで山頂まで登れて感動した、というのも実は「病気だった人がそれを乗り越えてなにかを達成できた」という部分に感動要素が含まれている場合が多かったりします。
先日、「5分後に涙が溢れるラスト」という文庫本を買いました。感動モノというテーマで、小説投稿サイトエブリスタに投稿された200万の短編小説の中から良作13作を選び抜き文庫化したものです。
個人的には良作から駄作まであっていろんな意味で楽しめる本でしたが、なんと13作のうち、そのすべてが上記三原則のいずれかに当てはまっていたのです。すごいですよね(笑)。
こんなことをいうと作家さんのネタかぶりをバカにしてるのかとか思われそうですがそうではありません。「同じ要素があるなかでどれだけの違いを表現できるのか」がポイントだと思っているのです。
有名どころでいくと、映画ではタイタニック、アニメではクラナド、漫画や小説、ドラマはもう数えきれませんね。ワンピースとかだと「メリー号との別れ」が有名な感動シーンとして取り上げられたりします。
なお注意していただきたいのは、「感動モノ」と「泣ける」は違う場合があるということです。一般的に"痛い"や"怖い"は感動モノとして扱われません。"嬉しい"、"悲しい"、"切ない"あたりが一般的に感動モノとして扱われていますね。その感情を最大限に、そして最も簡単に産み出せるのが病気であり生死であり別れや再会なのでしょう。
長々と書き連ねてきましたが、私はただの読者であり視聴者です。このユーザー視点の気付きが、また新たな感動モノを生み出す誰かの助けになると幸いです。
ちなみに私は感動モノは嫌いです。