地方から上京してプログラマやってたときの話。【零細中小|給与賞与|貯金】

人生の話

地方のIT系専門学校を経て上京。就職先はIT系中小企業に決まりました。10年以上も前の話ですがそのころには地方にも多数の大企業・中小企業さんが面接会や会社説明会に来ていたので就職活動は比較的ラクでした。

初任給は18万。専門卒なので安いのは仕方ないですね。でもそれから10年経っても給料は20万でした。昇給額は少なく賞与も月イチ分、ブラックというほどではないですが零細中小企業の悲しい現実を知ります。

30歳までに貯金は最高150万くらいしか貯まらなかったです。これは安月給プラス毎月の奨学金返済が痛かったかも。ボーナスも一括返済とかにあててたし。まぁ仕方ない。

3年目くらいから経験と技術が身について大手企業の仕事を請け負うことも増えました。たくさん結果も出して単価も上がってたけどやっぱり下請けは厳しい。技術や経験実績が身についたら絶対に転職するべきです。同じ会社に努めていた同僚達もそうやって転職していきました。

プログラマになりたての頃は自分の技術力に不安があってそればかりが悩みのタネになると思いますが、経験を重ねそれが解消できてきて、将来のためにお金のことを考える時期になったなら、早いとこ転職を考えるのがベストだと思います。

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下請けや出先出向は転職機会が身近にある

零細中小の大半は新規自社開発より大手からの下請け案件が多いです。たとえ安くとも確実にお金になりますからね。大手とのつながりが太くなれば安定して仕事をもらえるので案件が重なったときも大手下請けを優先することが多いです。

で、下請けって必ずしも自社持ち帰りの案件じゃないんですよね。下請けの下請けとかも普通にあるのでBP契約などで他社へ出向して作業することも当たり前にあります。

そうなると、大手含めいろんな会社の方と一緒に仕事したり打ち合わせしたりときには打ち上げなどに参加したりする機会も多くなります。

私はプログラマ歴10年のうち、自社社員と仕事をした時間より他社社員さんと仕事をした時間のほうがずっと長いです。IT系にはそういう人結構多いと思います。

そうやって他社社員さんと仕事をしていくうちに転職を誘われることってめちゃくちゃあるんですよね。プロジェクトを進めていくうちに仲良くなって自分の能力も認めてもらって。特にデスマーチやリリース後の障害対応など一番精神的に苦しい時期を一緒に乗り越えたりすると信頼関係が強くなります。その後また一緒に仕事しようってお得意先みたいになって会社以上に自分の名前を覚えてもらえます。出向してきてるのは自分だけじゃないので別会社から出向してきてる人から誘われることもあります。

小さな会社で安月給であることがだいたいバレているプログラマは誘われる機会がたくさんあります(笑)私も5年目あたりから「うち来ない?給料まぁまぁ高いよ?」、「うちってこれできる人あんまりいないんだよね。うち入らない?」って感じで誘っていただけることが増えました。うつ病で退職したあともどこかからか話を聞いて誘っていただけた方々もいましたし人間関係って重要でありがたいことだよなぁとつくづく思います。

「下請けや出向の多い零細中小プログラマは安月給」なのは事実なのでどうしてもマイナスに見られがちですが、若いうちからすぐにいろんな案件に参画できるという点で技術力強化や実績作り、人間関係の構築などプラスの点もたくさんあります。新卒就職で大手に入れなかったからといって悲観することは何もありません。

IT系に限らず転職ってわりと当たり前にある社会になってきましたし、給料を考える頃になったら転職していけばいいのです。零細中小プログラマの人生設計は若いうちに頑張ってお金が必要になったら転職する、って形なのかなと思います。もしくは、自分の名前を覚えてもらって仲良くなった会社も多いのならフリーになるのも選択肢の一つですね。

テレワークが増えた今、身近な転職機会は少なくなった

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テレワークが増えたことで会社への出勤や他社への出向が少なくなりました。打ち合わせや会議などはだいたいzoomなどネットで済ませられますし、めちゃくちゃ炎上して忙しいときも一人でいることが増えたと思います。

そうなるとどうしても人間関係って作りづらくなりますよね。人間性より能力や結果だけが評価されることも増えたと思います。良いことでもあり悪いことでもある。

特にあまり技術力や実績経験がない人にとっては「勉強の機会が少なくなる」のも苦しいことだと思います。わからないこと、聞きたいこと、チャットで連絡相談はできてもなかなか難しいことってあります。プライドの高い人や自分がバカだと思われたくない人ってなかなか全体チャットとかで質問してこないですからね。

会社での人間関係って、色々と教え合ったり、他愛無い話をしたり、一緒にタバコを吸ったり、お酒を飲みに行ったり、そういったことから構築されていきます。そこから引き抜きなどのお誘いが増えたりします。

テレワークが増えたのは間違いなく良いことなんですが、今までにあった「うち来ない?」が減ったのは零細中小プログラマにとって少し残念なことなのかなと思います。

ただ、身近ではありませんが転職機会自体は増えてますよね。レバテックやDODAのようなIT系の転職サイトってめっちゃ増えてますしSNSで転職報告してるような人もたくさんいて転職自体が珍しいものではなくなっています。

身近ではなく何も知らない会社への転職なのでどうしても入った後に失敗に気づくパターンもあるでしょうが、いずれにせよあるていど技術力や経験がついたのなら、零細中小で安月給をもらって生きていく理由はないと思います。私のように失敗します。お金は大事。タイミングを見て、チャンスを逃さず生きていくのはプログラマに限らず社会人として大事なことなんだと思います。

最後に、私は人間関係リセット癖持ちで友達もおらず家族とも疎遠な孤独の身です。特別「人と仲よくする」必要はあるとは思いませんが「人と仲悪くする」必要はもっとないので仕事では当たり障りのない普通の人付き合いをしてきました。そんな私でも引き抜きのお誘いを受けたことはたくさんあったので、人付き合いが苦手な方も当たり障りのない普通の人付き合いはやっていったほうが得だと思いますよ。

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